馬、鹿…?

前に乗馬のレッスンを受けたのだけど、その牧場があんまり好きじゃなかったのとちょっと遠すぎたからもっと近所にレッスンをしてくれる牧場を探しつつはや数年。クリスマスにチャドが1レッスンのギフト券をくれた牧場にやってきました。州立公園の中にあるこの牧場は家から20分くらい離れたところ。近くに絞りたての牛乳から作るホームメイドのアイスクリーム屋さんもあって二重丸。

オーナーのデブはレッスンの予約をする前に牧場と馬たちを見せてくれて、私の期待しているものと一致するかどうかをチェック。同時にデブも私が生徒として彼女の牧場の方針に合ってるかどうかチェック。

ここは普通の乗馬レッスンをする牧場と違って、レスキューの馬たちがレッスンに使われてます。レッスン料はすべて馬の維持費に充てられるのです。

もとのオーナーが亡くなって家を失くした馬や、オーナーが経営難に陥って馬を手放さなければならなくなったり、怪我の後競走馬としては使えないからと屠殺されそうになったところを助けられた馬たちなんかがこの牧場でレッスン用に調教されて第二の人生を楽しんでるところ。そんなわけで、ここの馬たちは比較的高齢です。一頭一頭それぞれに庭付きアパートが割り当てられてて好きに外と内を行き来してます。みんなゆったりのんびりして幸せそう。一日中食べてるみたいなんだけど、体が大きいから少々食べても太らないのかなぁ?羨ましい。

黄色い線は電圧線。これは馬たちを守るため。この辺りコヨーテやボブキャットがウロウロしているからで馬の脱走を防ぐためのものではありません。昼間、人の出入りがある間は電気通ってないんだけどね。馬たちもそれを知ってて、たまに自分で電圧線を潜ってお出かけしたりするそうです…といっても牧場の中をウロウロ散策するだけなんだけど。ゲートを開けたら馬が嬉しそうに駆け寄ってくるのを見てびっくりするのだとか。そりゃそうだよね、あんな大きいな体で突進してこられたらいくらかわいくたってギョッとするよね。さらにおかしいのはその後、何も言われなくても自分でまた電圧線をくぐって自分のお家に戻るんだって。

この子は中でも最高齢で34歳。馬ってそんなに長生きするなんて知らなかった。馬も年をとると歯を失うらしく、かわいそうにこの馬は歯がないの。だから特別なご飯をもらってます。

以前に行った牧場の厩舎は大きくてりっぱなものの匂いが強烈でびっくりしたけど、ここではそんなこともなく馬たちがよく世話されている様子。

馬の写真を撮っていると丘の上に小さなお尻を発見。前回来たときにはポニーはいなかったのになぁとよく見てみると…。

おー、鹿だ〜!角の短い若造くんです。「ユキー、鹿だよ、鹿。そこから見える?」と後ろからデブの叫ぶ声。鹿ってすごく用心深いからその声に驚いて逃げるかと思ったら、あんまり気にならないらしく平然とご飯を食べてる。こんなに近くで野生の鹿を見たのは初めて。

もっと近づいてみたけどそれでも逃げずにその場で様子を伺っている。とても美味しい草があるのかもね。デブによると牧場に鹿が現れるのは珍しくないんだって。それでもデブは鹿に興奮気味。普段作業しているときにやってくるから誰も気にかけずにそっとしておくために鹿も安心して長居するみたい。ここは安全だって分かっている様子。デブは冬には野生の鹿にも餌をあげるのだそう。団体でご飯を食べにやってくるらしいです。うちの近所のローリーも冬場は庭にやってくる鹿や七面鳥に餌をあげてるんだけど、12頭もやってくるから「たくさん動物に食べさせるから我が家は破産よ〜。」なんてニコニコしながら話してたっけ。そんな心優しい人たちのおかげで無事に冬を越せる野生動物たちもいるのです。

本人にその気はなくてもしっかりカメラ目線。冬にハンターに殺されないようにと祈るばかり。

鹿に興奮している間にレッスンの時間がやってきました。私のレッスンパートナーのスターリン。初心者にぴったりのよく調教された馬とのことでデブが抜擢。

鬣もきちんと切りそろって身だしなみの整ったなかなかの紳士でしょ?若い頃にはジャンプ競技で活躍したのだそう。

レッスンは馬の世話から始まります。ブラッシングして、虫除けスプレーをして、シッポにはトリートメントを。VO5を使ってます。人間用のを使って大丈夫なんだって。蹄を掃除したら、鞍を付けてレッスンの準備完了。

手綱の持ち方、足の位置、姿勢を復習してから、まずはデブに曳かれてリングをグルグル。そのあと自分でスターリンをリードしてリングを数周したのだけど、デブと一緒に歩くときよりずっとゆっくり。「右に曲がるよ。」って指示するのに左に行ったりまっすぐ行ったり…。完全にナメられてる、うぅ…。振り落とされないだけましなのか?でも振り落とされるってことは相当嫌われてるってことだよね。とりあえず嫌われてはないようなので安心。

お腹を蹴って歩き始めやスピードの調整をコミュニケーションするのだけど、「蹴る」っていうのに躊躇。強く蹴る訳じゃないから大丈夫って言うものの、やっぱりお腹蹴られると気分よくないよねぇ。

そんなへなちょこぶりで30分くらい乗った後は鞍を外してブラッシング。股をブラッシングしているとシッポが高く上がって、「これはもしや?」と数歩後ずさるや否やボトボトボト。まぁ所詮動物だからね。本人は何事もなかったように澄まし顔。犬や猫みたいに腰を下げないから気配を感じたら即避難するのが無難。乗馬って端から思うほど優雅ではありません。

リングを出る前にミントキャンディーをもらってスターリンはご満悦。馬ってミントキャンディーが好きなのにも驚き。基本的に何でも食べるらしいです、バナナ皮ごととか。厩舎に戻ってくると他の馬たちが頭を出してご挨拶。みんなとても人懐っこい。背中をツンツンと鼻で突いて気を引こうとするのも可愛らしい。

鼻面から口の辺りの肌はふにゅふにゅと柔らかくて触ってると癖になりそう。この目で見つめられると何でもしてあげたくなっちゃう。デブからおやつあげてもいいよと言われたので今度はニンジン(なんとありきたりな)でも持ってこようっと。

まだ自分で鞍もセットできないから先は長いのだけど、スターリンにバカにされながらもひとまず楽しくレッスンを終えました。次のレッスンが楽しみ。

そういえば馬と鹿を同時に見たけど、それって何かを暗に意味してるのだろうか?


クラブと違って牧場にはロッカールームなんかないので荷物はリングへ持参。リングはモノを置く場所がないからバッグは地面に置くか手綱を引っ掛けるフックにかけるか。家で着替えていくからヘルメットだけ持参するのだけど、レッスンの準備をする間はヘルメットの置き場所に困るしお財布や携帯とかはとりあえずひとまとめにしておきたいところ。いろいろネットを見て回ったけど、コレといえるヘルメット入れが見つからないから作ることに…。

まずはヘルメットを型どって、縦半分の中心をとってみました。

後ろと横の一番幅の広い部分を見つけて、お財布とかが入るくらいのポケットの厚みを両サイドに加えて底の型紙の出来上がり。

ヘルメットの高さに少し余裕をつけて片側半分(4分の1)の型紙。

サイドの部分を仕上げてヘルメットにかぶせてみたら底の部分は大丈夫なんだけど、トップはようやくファスナーが閉まるってところ。もう少し余裕がないとポケットに何も入れられないのでサイドを6センチくらい大きくするのに急きょ底の型紙を修正。

サイドの布に直接ファスナーを付ける代わりにファスナーの両端に3センチずつ布を加えて幅を広くしました。

持ち手をつける前のバッグと片側に内ポケットを付けたところのライナー。なんとか使えるものになりそう。

最初は持ち手にウェビングベルトを使うつもりだったのだけどいまいちしっくりしないので、手芸屋さんにバッグの持ち手を探しに行くことになりました。手持ちのもので仕上げるつもりだったのだけど、思いつきでいきなり始めるこの手のプロジェクトはなかなか思ったようにいかないもの。違う柄の生地を使っていたらウェビングでもよかったのかもしれない。以前はいろんな種類の持ち手があったのにもう取り扱ってないとのこと。店内をグルグル散策すること30分、コレなら使えるかもと見つけたのはカーテンのタイバック。しかもこの日はタイバックがセールで40%オフ。

モノは使いようってなわけで完成。両サイドにポケットもつきました。ヘルメット、お財布、携帯に車のキーもみんなひとまとめ。

持ち手がもう少し下に付いた方がバランスがよいのだけど、肩掛けバックにしたかったので持ち手を出来るだけ長くするのにちょっと妥協。

外布はベンチのクッションカバーの余り布。思わぬところで端切れが役に立つものです。ライナーは以前一目惚れして何を作る目的もなく買ってたもの。

色が薄いから汚れにくいようにスコッチガードをしっかりスプレーしとかないとね。

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