新しい年によせて

あけましておめでとうございます。みなさんにとって素敵な一年になりますように。今年も徒然と好き勝手なことを書いていきますがよろしくお願いします。

静かに新年がやってきました。澄み渡った青空から太陽が白い雪を照らし、爽快な新しい年の幕開け。そして、極寒です。午後2時の気温マイナス4度、だけど体感温度はマイナス9度。そんな寒い中、キツツキがやってきました。赤、白、黒の色合いは丹頂鶴とお揃いで縁起がいいかななどと勝手な解釈で、みなさんにもご利益があればとお裾分けです。いいことありますように。

超大型の低気圧、ヘラクレス(それにしてもなんて名前だろう)が今日明日にかけて30センチ以上の雪をもたらすと警報が出ています。特にラッシュアワーに雪が降ると除雪作業が難航し大きな事故にもつながりかねないので、いつどのくらいの雪が降るのかを心配してます。雪かきのしんどさもさながら場合によっては停電もありかねないので、特に暖房やボイラー、レンジ(電子レンジじゃなくて調理器のほうね)を電気に頼る家庭では心配度も倍増。大雪警報が出たらまずはシャワーを浴びておきましょう。お湯が使えなくなるかもしれないからね。企業によっては大雪のために閉鎖するところもあるからそちらもみんなの関心どころといった感じ。

実質的な話としてどれくらい寒いかというと、土間が冷凍庫と化してます、一昨日までは冷蔵庫だったのですが…。

元日の朝、土間の棚に置いておいた鶏の出汁が凍っているのを発見!氷というよりはゼリー状、でもプルプル感はなく煮こごりというにはほど遠い。出来損ないの寒天って感じかなぁ。室温で置いておくとすぐに液体に戻ってしまいました。お雑煮の出汁の味に影響するかなと心配しましたが自分が食べる分には味に変化も感じず大丈夫だったようです。こんなことで年の始めを狂わされてはいけません。

何か清々しい気分にしてくれるものをと思って京都で購入したお香を焚いてみました。全然お正月らしくない部屋の中で燻るお香の姿はなんとも不釣り合いなのだけど、ほんのりと広がる優しい香りに気ぜわしい心がスローダウンする気がします。キャンドルではこうはいきません。

朝はお屠蘇とおせちにはじまってお雑煮で締めるところなのでしょうが、我が家の朝は何はともあれコーヒーです。新しい豆を挽いて、新しいフレーバーで新しい年を始めました。日本酒もお屠蘇もないのでひとまず酒粕で簡単甘酒を作っちゃいました。だって初詣に行ったら甘酒頂くでしょう?かなり神様度低いけど、ひとまず神社に由縁のあるもので代用です。

子供の頃からお正月の一番の好物がお雑煮。実家のお雑煮はお餅が隠れるほどたくさん水菜が入ってます。ご覧のとおりすまし汁です。出汁と鶏のスープを合わせ(鶏のスープは実家のオリジナルのようです。コクがでておいしいですよ。)お醤油で味付けし、味噌は使いません。関東風だと思っていたのですが、どうやら武家スタイルのようです

水菜や水菜に代わる濃い緑の葉ものが見つからなかったので白菜で代用。以前は春菊で代用したのだけど最近は見かけません。ちょっと寂しいので椎茸も加えてみました。いつもお餅は3個とお決まりだったのですが、さすがにこの年になると3個はきつい。でも、2個だと割り切れるから縁起よくなさそうなんだけど…。実家は丸餅ですが、お店で売られていたの角餅だったので今年は角餅です。

チャドはお餅が好きではないし野菜も食べないので、お雑煮はパス。マリリンとふたりで遅めの朝食に頂きました。のどに詰まらせるといけないのでさすがに犬にお餅はあげられないのだけども白菜と鶏肉のはいった出汁がお気に召したよう。おかわりしてそれでも食べ足りないらしく空っぽになった器をいつまでも舐めてました。目が「おかわり」と言ってます。ちなみにキノコ類は犬によくないそうなのであげない方がいいですよ。

マリリンも年神様のご利益にあやかります。今年は15歳になるから元気でいられるようにしっかりお願いしないとね。

寒いから外には行けないと言われてご機嫌ナナメだったものの午後に近所のサムとケニヤが遊びに来てくれたので、マリリンにとってまずはよい一年の始まりです。友達って大切。

そしてこれが今年の”なんちゃって”おせちです。盛りつけって難しい。重ねたり、積み上げたり、並べたり、離してみたり、間のとり方って日本文化の真髄みたいなものだから私たちの血の中に世代を超えて流れてるものかなって思うけどそうじゃないみたい。日々の暮らしの積み重ねの中で培われていくようです。暮らしぶりって毎日しっかり見つめてないとダメですね。

え〜っと、ロールケーキは伊達巻きの代わりです。巻物ということで学問や習い事の成就(仕事柄日々勉強なのです)をカバー、ご容赦くださいませ。

レンコンのあんかけに挑戦してみました。もう少し美味しくてもよさそうなもの。ちょっと研究が必要です。見た目はおめでたそうで結構気に入ってます。

「黄色で縁起がいいよ。」とこじつけて作りました。実は茶碗蒸しが無性に食べたかっただけなんだけど。だから特大サイズです。銀杏が水煮のパックしか売ってなくて以前買って美味しくなかったから、今回はなんと栗で代用。茶碗蒸しの中での味に違和感なく、食感は結構銀杏に似た感じでした。

里芋はホコホコと我ながら満足の出来栄えです。六角形に形を整えるところなんだけど、私しか食べないので省略、というか横着。

筑前煮のレンコンはちょっと飾り切りに挑戦してみました。ニンジンは直径2センチくらいと日本のもののように太くないので型抜きするにはちょっと小さすぎかな、というよりそこまで包丁の腕に自信がないので諦めて乱切りに。

叩き牛蒡は数日前に作って大正解。しっかり味が馴染んで美味しくし上がりました。牛蒡もシャキシャキのままです。

両親が立派な数の子を送ってくれました。黒豆も実家から送られてきた出来合いのものです。松葉でも刺してみたかったのだけど、家の前の松の木に手の届くところに枝がなくて断念。器で緑をカバーしました。

最後に栗の茶巾絞り。栗は蒸した方がよかったみたい。茹でたのとお砂糖を加えたのとで思ったより水分が多くなってしまいました。裏ごししたので滑らかに仕上がったのには満足。栗の20%のお砂糖を加えるとレシピにあったのだけど、もっと少なくても良さそうです。美味しくなくはないのだけど、砂糖甘さが強いです。

日本の仕来りって様々な謂れや願いがこめられていて素敵です。おせちやお重、祝い箸に至るまで、お正月関連のものにはそれが色濃く反映されててひとつひとつを学んでいくのが楽しいです。神事に由来したり、言葉遊びだったり、古の人々が言葉をとても大切にしそして洒落を忘れなかったようすが伺われます。そんな人たちの血を受け継いでいることに嬉しくなります。日本人に生まれてよかったと思うひとときです。

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