大きくて立派な栗をスーパーで見つけたので思わず買ってしまいました。日本では栗と言えば秋の味覚だけど、こちらでは冬のもの。クリスマスソングにも栗を焼く光景が歌われたりしています。冬のものとはいえ、感謝祭のあたりからお店に顔を出し始めクリスマスの後年末までには姿が見えなくなる短命の食材。そのためか、見かけるたびについつい衝動買いしてしまいます。

この辺りで栗の木を見たことがないので、もしかしたら原生しないのかも。日本では国内産に加えて中国産の栗が多く出回りますが、こちらでは栗はイタリアからやってきます。お味の方はホクホクとして甘くおいしいです。

おかげで、毎年一度は栗ごはんを食べることができます。栗のほんのりした甘さに目がないのです。栗ごはんは下ごしらえに手間がかかるのだけど、炊きたてのごはんと栗の風味を思うと栗の皮を剥くのもそんなに苦にならないものです。手間をかけるからこそおいしくいただけるものですからね。母に栗ごはんを作ると話すと、栗の皮を剥くのが大変だとこぼしていたのでそのうち栗くり坊主でも買ってあげようかな。私はいつも5分くらい下茹でして皮が柔らかくなったところを包丁で切れ目を入れて剥いていきます。ひと手間でずいぶんを皮むきが楽になります。

いつもは栗と出汁だけでご飯を炊くのですが、今回は銀杏と鶏肉を加えてみることにしました。先日銀杏の真空パックを見つけたので試しに買ってみたのです。時期が合えば、中国のスーパーで殻つきの銀杏が手に入ります。銀杏を見ると茶碗蒸しが食べたくなるのですが、今回は栗ごはんに。

銀杏の木はときどき見かけるけど、実はとても匂いがきついので多分アメリカ人は種の中身が食べられるなんて思ってもみないんじゃないかな。基本的に匂いのきついものが嫌いな人たちみたい。

結論: 銀杏はやっぱり殻付きでなくちゃいけません。今回の真空パックのものにはがっかり。風味が落ちてしまって何食べてるのかわからないような有様。

そうそう、もち米が少しあったのでうるち米に混ぜてちょっとおこわ風に炊いてみました。炊きたての栗ごはんをほおばると、「う〜ん、日本人でよかった〜。ウルウル。(大袈裟だよ!)」としみじみ思ったりします。アメリカでは素材そのものの素朴な風味を味わう料理って少ないような気がする。ほとんどの料理はチーズとかソースとかに素材が溺れてるって感じ。

たくさん炊いたので今週はお弁当に数回登場。レンジでチンして湯気のたつご飯を頬張りながら幸せなお昼休みに。やっぱり日本料理が一番おいしい。

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